初心者がいきなり大きなシステムを作るのは無理があるので、とりあえず一人でも作れる規模までを想定しています。
システム開発には、いろんな工程があり、会社によって仕様書の書き方や、プログラムの書き方などにルールがあります。複数の会社で開発する場合は、なおさらルールを統一しなければなりません。
しかし個人レベルでは、難しく考える必要はなく、あなたが理解できれば手書きでも十分です。しかも個人ならシステム仕様の変更も、プログラムの改良も自由にできます。
この初級編では、「売上伝票」を例にします。なぜなら売上伝票には、いろんな要素が凝縮されているからです。
*当講座や関連講座の中では、売上伝票と販売伝票を同じ意味で使っています。
最近のシステム開発では、データベースが欠かせないものになっていますが、売上伝票はデータベースを学ぶ上でも最適です。
売上伝票で学ぶテーブルの設計、正規化はどんなシステムにも応用できるからです。
あなたが新しいシステムを開発する時、「たしか売上伝票ではこうだったな」という基準ができるので、作りやすくなります。
また一般的な会社では、何かを販売することで成り立っています。セミナーや学校でも受講料が発生します。
つまり売上があるということは、売上伝票が関わっているということです。売上伝票は多くの会社で使われているので、社会人なら身近に感じやすい題材なのです。
上記の理由から、システム開発の初級編では、以下のようなシステムを想定しています。
・個人で作れる規模のシステム
・仕様は厳密でなくてよい
・最初の題材は売上伝票
したがって、ソフトウェア開発会社で行なわれているような、本格的な手順とは異なりますので、あらかじめご了承ください。
そのかわり、初心者がシステム開発の「最初の壁」を乗り越えられるように工夫しています。